道しるべ No.85 (2025年2月) 走行中の飛び石について

毎日の運行業務お疲れさまです。

今月は「飛び石」についてお話します。

車の走行中、タイヤが道路の石を跳ね上げてしまう現象を「飛び石」と呼びます。この飛び石が後続車のフロントガラスやボディに当たることで、キズやヒビができてしまうことがあります。
特にガラスに出来たヒビは広がりやすいため、状態によっては「ドライバーの視界を妨げる」と判断され車検に通らない可能性もあるため注意が必要です。

春先は他の季節に比べて特に飛び石被害が多くなると言われていますが、どうしてなのでしょうか。春先に飛び石被害が多発する原因の一つとして大きいものが冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)です。冬タイヤは積もった雪をしっかりと噛んで走行できるようにノーマルタイヤよりも溝が深く柔らかく作られています。
しかし春になり雪がなくなると、冬タイヤの深い溝に小さな石が挟まりやすくなるためそれを跳ね上げてしまう可能性も高くなります。

自動車のフロントガラスは、安全性を考慮し、2枚のガラスのあいだに透明樹脂フィルムを挟んで貼り合わせた3層構造になっています。衝撃に強いつくりなので、飛び石があたっても、いきなり割れてしまう心配はありません。

車の飛び石とは?原因と回避方法・相手からの補償は? | 廃車 ...

飛び石を受けて突然フロントガラスに傷が入ると焦ってしまいがちですが、まずは落ち着いて安全に停車できる場所まで走行しましょう。その上で、傷の状態を確認し、警察と保険会社に連絡を。警察に連絡が必要なのは、飛び石も事故の一種であり、警察へ届け出る必要があるためです。
停車して被害状況を確認し、傷が大きかったり、運転席からの視界が妨げられていたりするようなら、ロードサービスの利用を検討してください。

飛び石の被害にあわない為に気を付けること

1.前を走る車との車間距離を十分に空けておく

2.適正な速度をきちんと守る

飛び石の事故に遭う確率は、時速100kmを超える高速道路を走る時が最も高くなります。それでも十分な車間距離を開けていれば石が車に当たる確率も下がりますし、スピードを落とすことで飛び石の勢いが弱くなります。

前に車がいる限り完璧に被害を防ぐことは難しいですが、車間距離とスピードの出しすぎに注意すれば事故の確率をかなり下げられるはずです。

「飛び石被害」と聞くとフロントガラスのヒビを思い浮かべる方が多いと思いますが、他にも飛び石が当たりやすい部位としてボンネットがあります。
車のボンネットはガラス同様面積が広いため傷つきやすく、車高の低い車はサイドステップの下回りなどにも飛び石が当たりやすくなります。
パッと見ただけでは分からないことも多いので、車が傷ついていないかを入念にチェックしてみましょう。

運転中、突然「バチッ!」と石が当たった音に驚き、ガラスをよく見るとヒビが入っていた!という事に少なからずショックを受けるでしょう。

フロントガラスのヒビはそのままにしておくと振動や風圧でどんどん広がるおそれがあり、運転者の視界を妨げ二次災害を引き起こす可能性もあるため非常に危険です。

飛び石でフロントガラスが割れた | 自動車保険の&e(アンディー)

■安全な場所に車を停め、フロントガラスの状態を確認
高速道路などですぐに停車ができない場合は、次のサービスエリア等まで慎重に運転し、状況を確認しましょう。

■早い段階で応急処置を
修理をするまでの応急処置として、保護フィルムやテープを損傷部分に貼って、ゴミや水分が入らないようにします。
これはヒビの中に異物や水気が入り込んでしまうと修理が困難になったり、修理自体が不可能になってしまう場合もあるためです。
運よく道具が車に積んであれば処置をし、無ければ近くのホームセンター等で調達するのも手です。しかしテープでの処置は一時的なもののため、ヒビが小さいうちに早く修理をする必要があります。

■警察に連絡
飛び石であっても、破損事故の場合にはドライバーは警察へ連絡する義務があります。

■トーコーの担当部長・副部長へ連絡
速やかに担当部長・副部長に連絡を入れ指示を仰いでください。保険を適用するかは被害の状況でお客様と相談をします。

損傷部分が小さかったり、次の車検までの期間が空いていたりすると、「これくらいならそのまま走っていても大丈夫だろう」「車検が近くなったら修理に出そう」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ガラスに入ったヒビは走行中に風を受けて少しずつ広がっていくこともあれば、段差に乗り上げた振動で一気に割れてしまうこともあるため放置はNGです。

他にも、洗車の際に元々あった小さなヒビやキズが洗車機の刺激で悪化したり、車内側からヒビの部分を押してしまい広がったというケースもあります。
「ヒビやキズは、いつどれだけ広がるか分からない」ことを念頭に置いて対応するようにしてください。
修理までの間にヒビの部分にゴミや水分が入ってしまうと、修理が困難になったり修理自体が出来なくなることがあるため、応急的に保護フィルムやテープでそれを防ぐという手段もあります。

飛び石被害を受けたら?責任の所在や修理、保険利用について解説 ...

車を運転をする方なら誰でも飛び石の被害者になる可能性はありますが、車間距離やスピードの出しすぎに気を付けて、なるべく回避できるような運転を心がけましょう!

今日も「安全・安心・快適」なトーコークオリティでの運行をお願いします。

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