夜間の歩行者事故が多い理由としては「歩行者の見えにくさ」です。
特に反射材を装着せず、黒っぽい服装の歩行者は発見し難いといえます。
🔷ヘッドライトの照射範囲に視線が向く
夜間、運転するときの視覚情報はヘッドライトの光に頼らざるを得ません。
運転者は自然とヘッドライトの照射範囲に視線が向くようになり、
前方や左からの横断歩行者をすぐに発見できるのもその為です。
逆にヘッドライトが届かない道路の右側には注意が向きにくい為、
右から横断してくる歩行者には、センターライン付近に近づくまで
気づき難くなります。
その結果、慌ててブレーキを踏んでも間に合わず、衝突する恐れが
あります。
🔷夜間は高齢歩行者との事故が多い
警視庁が発表している令和3年の交通事故統計をみると、歩行中の
交通事故による死者は941人で、7割以上は65歳以上の高齢者
が占めています。また、歩行者の事故累計別死者数をみると、高齢
者の死者数は693人で、そのうち横断中の事故死者数は521人
でした。(警視庁資料のグラフ参照 「令和3年における交通事故の発生状況等について」)
横断してくる高齢歩行者との事故が多い原因の一つとして考えられ
るのが、高齢者の服装です。
高齢者は黒っぽい服装を好む傾向がある為、闇に紛れて見えにいの
です。このような歩行者を少しでも早く発見するためには、前車や
対向車がいないときは必ずハイビームに切り替え、道路の右側にも
十分注意することが大切です。
さらに、対向車とすれ違うときは、対向車の死角部分から歩行者が
横断してくるかもしれないと考え、スピードを落として走行しま
しょう。