アルコールチェック
酒は飲んでないのに「飲んじゃってる判定」はなぜ⁇
飲食物などの中にはアルコールが含まれていたり、製造過程などでアルコールが使用されアルコールが微量に含まれているものがあります。
アルコール検知器はアルコール分を測定しますので、飲食物などにも含まれるアルコールにも反応し、どのような物でアルコール反応が出るのかを調査を行なったものです。
※検証結果は血中アルコール濃度ではなく、口腔内に残っている物質に反応した結果です。
※検証条件
センサー種類:電気化学式センサー
検出範囲:0.050mg/L~2.000mg/Lもしくは2.500mg/L(機器により検出範囲は異なります)
※●は反応があったものです
※-はセンサー部分に滞留したアルコールを処理中である事を表しています。
※反応時間経過につきましては、あくまで目安であって、摂取量などによって異なります。
※原材料、含有成分に「エタノール」「酒精」「洋酒」などの記載がある飲食物および医薬品には反応します。
※タバコなどは煙をセンサー部分に吹き込みますと反応する事もあります。
※記載している対象物は一例で、他にもアルコール反応する物はあります。
(株式会社 東洋マーク製作所による飲食物・医薬品などの反応データ)
上記のように飲酒をしていなくても知らないうちに体内にアルコールが取り込まれてしまう食品は想像以上に多く、大阪府の市バスの運転手が出勤前に食べた蒸しパンが原因でアルコール検出されてしまい、懲戒処分されたというケースも発生しています。
以下の食品は呼気検査の直前に食べることを避けるべき食品で、アルコールが検知された場合は、15分程度時間をおいて、さらにうがいをすることで検知されることはなくなります。
●パンなど製造の過程で発酵させる食品
発酵時に微量のアルコールが発生するため、呼気検査の直前に食べるとアルコールが検知されることがある。
●キムチや味噌などの発酵食品
パンと同様に、発酵の過程で微量のアルコールが生成される。
●メントールやハッカの香料が入ったガム
稀に、呼気検査でアルコールが検出されることがある。
では、ここからは完全に避けたほうがいい食品。
●栄養ドリンク
種類によってはアルコール飲料に分類すべき量のアルコールが含まれているものもある。ちなみに、エナジードリンクにはアルコールは入っていない。
●酒粕を使用した甘酒
酒粕は日本酒を搾ったカスのため、当然、けっこうな量のアルコールが残っているので絶対に飲んではダメ。
いっぽう米麹を使用した甘酒は飲んだ直後はパンと同様、口内に微量のアルコールは残るものの、うがいをして時間をおけば問題が発生することはないだろう。
●粕汁
酒粕を使用しているため甘酒同様に運転前には食べないように!
●奈良漬
酒粕に漬けているため、アルコールを含んでいる。少し食べたくらいでは呼気検査の基準値に達するほどのアルコール量は摂取できないという意見もあるが、体内にアルコールを入れることにはかわりない。
実際、奈良漬を数切れ食べたくらいでも顔が赤くなる人がいることを考えれば、少量でも食べないにこしたことはない。
●アルコールを使用したお菓子
ウイスキーボンボンなど、あきらかにお酒の名前が入っていることがわかるものは可否を判断しやすいが、レーズンやオレンジピールなど、フルーツが入ったチョコレートやトリュフなどには注意が必要。
それでも国産のチョコレートの場合は商品パッケージにアルコールが入っているといった注意書きが記載されているが、輸入物のチョコレートなどは成分表記が英語だったりしてアルコールが入っていることが判別できないものも多い。
他にも、サバランのような洋酒をふんだんに使ったケーキなど、お菓子にはアルコールを使用したものが多いので、成分表を必ず確認して下さい。
なかには、よほど大量に食べなければ食品に含まれるアルコールで酩酊状態になるようなことはありえない食品もあります。しかし、アルコール分解酵素の分泌量が体質的に少ない人の場合は脳に悪影響を及ぼすことも考えられるため運転前に食べるのはNGと考える必要があります。
ちなみに、アルコール分解酵素の分泌量の多少は、自己判断では計り知れないので、「自分は酒に強い」という勝手な思い込みは禁物です。
ノンアルコール飲料はアルコール度数が「0.00%」であることを確認しよう
売り上げが右肩上がりのノンアルコール飲料。ただし、ノンアルコールでも微量ながらアルコールが含まれている製品もあります。(アルコール分1%未満の飲料は「酒類」ではなく「清涼飲料水」や「炭酸飲料」として販売できるため)
そのため、運転前や運転中にノンアルコールビールやノンアルコールワイン、ノンアルコールチューハイなどを飲む場合は、アルコール度数が「0.00%」であることを確認することが重要です。