道しるべNo.84(2025年1月)冬は車が汚れやすい?その理由と「道路凍結防止剤」の洗車方法について

冬の車の汚れは冬場特有の汚れとなり放置しておくと傷付きの原因となります。
頻繁に車を洗ってメンテナンスする必要がありますが、車を洗う際には幾つかの注意点があります。

冬に車が汚れてしまう原因

冬に車が汚れやすい原因として、空気が乾燥しているため土埃が大気中に舞い易くなり風によってボディに付着することが挙げられます。

また積雪の多い地域では土埃が混じった残雪がタイヤによって跳ね上がり、ボディに付着して汚れる場合があります。

冬の車汚れを放置するとどうなるか

冬場に車の汚れを放置しておくと霜などによって汚れが水分を含んでしまいボディにはりついた状態になってしまいます。

汚れの状態によっては紫外線によって劣化し、塗装面を傷めてしまう可能性があります。

 

他にも、雪道ではアイスバーンの発生を防ぐため、凍結防止剤がまかれていることがあります。
凍結防止剤の原材料は塩化カルシウムや塩化ナトリウムです。
そのため凍結防止剤がついたまま車を放置しておくと、足回りが錆びる原因となります。

 

凍結防止剤とは

 

融雪剤は凍結防止剤ともいわれ、雪や凍結部を溶かしたり、凍結を防いでくれます。
雪が積もる前に撒くことで、積雪を防ぎ、雪解け水が凍るのも防ぐことができます。
除雪をしやすくしたり、凍結による交通事故などの道路上の危険を回避するために散布されます。
塩化カルシウムが主成分になっているものが一般的で、塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなども含まれています

融雪剤によって、なぜ凍結を防止することができるのかというと、凍結する温度を下げることができるからです。
水が凍る温度、つまり水の凝固点は0度です。
しかし、水に不純物が混ざった水溶液だと0度では凍結しなくなります。
この性質を利用して凍結する温度を下げることで凍結を防止します。
塩化カルシウムの場合は、濃度32%で凝固点がマイナス51度になるので、真冬の路面でも積雪や凍結を防ぐことができるのです。

成分は塩化ナトリウム。融雪剤は塩化カルシウムが主成分。

 

 

車についた凍結防止剤による影響

 

 

凍結防止剤の成分である塩化カルシウムや塩化ナトリウム、塩化マグネシウムは、金属の腐食を早める成分が含まれるため、金属部分の多い車の下回りやボディに付着すると錆やすくなります。
路面に近い下回りはもちろんのこと、走行中にタイヤで凍結防止剤が水分と一緒に捲き上げられてボディにも付着します。

ボディに傷があるとその部分から錆が進行していくことになります。
付着した凍結防止剤を放置すると、錆が進行して穴が開くこともあり大変危険です。

また、塩化カルシウムは、水に溶けると発熱するため、水分と一緒に人の皮膚に付着すると皮膚炎などの炎症が起こるなど、人体にも悪影響があります。
ほとんどの融雪剤に塩化カルシウムが含まれているので、融雪剤が皮膚につかないように注意してください。

 

凍結防止剤がついた車を洗車する際の注意点

 

 

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上記でも触れましたが、凍結防止剤が人体に触れると悪影響があります。
凍結防止剤が目に入ると炎症を起こしたり、水分と一緒に皮膚に触れたら皮膚炎を起こしたりする恐れがあります。
洗車の際は飛び散って自分にかかることがあるので注意してください。

かかっても皮膚に触れないような服装にしたり、手にはゴム手袋、目にはメガネやゴーグル、足には長靴を使用するといったことで予防しましょう。
特に高圧洗浄を使用する際は飛び散りやすいのでより注意が必要です。
また、衣服に付着すると色落ちなどの原因にもなるので、色落ちが目立つ服や大切な服は避けましょう。

 

車についた凍結防止剤の洗車方法

 

 

凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムなどの塩化薬剤が錆の進行を早めるため、融雪剤が散布された路面を走行した際は、できるだけ早く洗車して凍結防止剤を除去しましょう。

1.水をかける
可能であれば高圧洗浄機などで水圧を高くして車全体に水をかける。
特にタイヤのホイールや下回りなどを、しっかり洗いましょう。

2.シャンプーで洗う
水だけでは落としきれないものを、通常よりも多めのシャンプーを使用して洗います。

3.水で洗い流して拭き上げ作業
通常の洗車と同じようにすすぎ残しがないように気をつけて、柔らかい布で拭き上げて終了です。

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