役員運転手とハイヤーの違いとは?特徴やメリット・デメリット

役員運転手とハイヤーの違いとは?特徴やメリット・デメリット

企業の役員に専属の運転手をつけるときに、役員運転手とハイヤーのどちらにするか悩むという担当者の方もいることでしょう。

役員運転手とハイヤーの役割は基本的にどちらも一緒ですが、それぞれ勤務スタイルや料金が異なります。

そこで今回は企業で専属の運転手を検討している担当者の方に向けて、役員運転手とハイヤーの違いや特徴、メリット・デメリットについて解説していきます。

役員運転手とハイヤーの違い

役員運転手とハイヤーでは次のような違いがあります。

違い① 車両のナンバー(色)

役員運転手は基本的に白ナンバーの社有車を利用しますが、ハイヤーは営業目的で人を乗せる緑ナンバーの車両を利用します。

違い② 必要な免許

ハイヤーのような緑ナンバーは2種免許が必要ですが、白ナンバーは人を乗せてお金をもらう営利目的の車両ではないため、2種免許は必要ありません。

違い③ 運転手の業務形態

役員運転手は会社に役員を乗せるための社有車があれば自社で運転手を雇用するか、運転手のみを専門会社などに依頼することが可能です。

しかし、ハイヤーの場合は社有車そのものが緑ナンバーで営利目的の車両であるため、基本的に運転手のみを依頼することはできません。

違い④ 運転手の勤務形態

役員運転手とハイヤーの違いには勤務形態の違いもあります。

企業で雇用した運転手や外部委託で依頼された運転手は会社に直行して業務にあたりますが、ハイヤーの場合はハイヤー会社の車両を運用するため、基本的にハイヤー会社の営業所で自社の車両に乗り換えてから運転を依頼されたクライアント企業に向かいます。

また、ハイヤーで使用される車両はタクシーのように運賃表示などもなく、黒塗りの高級セダンが使われることが一般的です。

役員運転手の特徴とメリット・デメリット

役員運転手はただ単に役員を目的地に送り届けるだけが仕事ではありません。車内という狭い空間で役員と時間を共有することが多いため、さまざまなことに気配りをする必要があります。

たとえば役員の仕事の都合で急遽目的地が変更になる場合や、目的地近くの百貨店や取引先へ行くよう指示されることもあるでしょう。そのような時であっても迅速で的確に行動できる能力が役員運転手には求められます。

ほかにも役員を乗せる車両のメンテナンスや管理をするのはもちろんのこと、マナーやサービスのセンスが必要になるなど、運転以外にも高いスキルが必要であることが特徴です。

役員運転手のメリット

役員運転手は役員の代わりに目的地まで運転を行うため、移動時間を有効に使えるというメリットがあります。また、万一、役員の方が事故を起こしてしまった場合などは企業のイメージに傷をつけるということにもなりかねません。

役員運転手を使うことでそのような場合のリスクを回避することにもつながります。また、外部の役員運転手の手配を専門とした会社に任せることによって、事故時の対応やリスク回避、車両の維持・メンテナンスなどもすべて委託することも可能です。

役員運転手のデメリット

役員運転手は雇用から育成指導、労務管理まで多大な経費と労力がかかります。また、管理者の配置が必要な場合や、自社に運行管理業務のノウハウがない場合などは、業務効率にロスが発生することも考えられます。

そのような労力を回避するためにも、先述したような役員運転手の手配を専門とする業者に委託することが、結果的に業務効率の改善や経費の削減へとつながります。

役員運転手とハイヤーのどちらを選ぶべきか?

役員運転手とハイヤーのどちらを選ぶべきか悩むこともあるかもしれませんが、次のような企業は役員運転手をおすすめします。

  • すでに社用車がある
  • 社内で重要書類の確認や電話をしたい
  • 定例の訪問先が多い

まずは自社に社有車があるかどうかで判断してみるのもいいでしょう。もし、自社に社有車がない場合はハイヤーを利用することで運転手と一緒に車両も派遣されるため問題が解決されます。

役員の方々は移動の車内で電話や書類の整理など仕事をする機会も多いと思いますが、役員車の車内はそのような状況でも快適に過ごせるようにすることが大切です。

役員車ならばスケジュールが分刻みの忙しい役員の方でも車内をオフィスのように使えるので、時間を無駄なく有効的に使用できるます。

また、役員が定例的に訪問される場所が多いのであれば、役員運転手を選ぶのがおすすめです。ハイヤーはタクシーのように臨機応変に運転してくれますが、訪問先の住所などを都度都度伝えなくてはならない場合があります。

その点、役員運転手は訪問先を簡単に伝えるだけでスケジュールなどの準備をすべて整えてくれるので安心して乗車ができます。また、役員運転手は運転技能だけではなく、道路状況などの地理把握なども徹底的に教育されているため、安心してお任せいただくことも可能です。

まとめ

今回は役員運転手とハイヤーの違いについて解説しましたが、どちらも上級管理職の役員や重役などを送迎するため、高品質のサービスが求められることは共通していますが、業務スタイルや車両の所有者が異なるなど、それぞれ特徴に違いがあります。

役員運転手とハイヤーのどちらも運転のプロということに変わりはないため、どちらが良いということはありません。自社の目的に応じて選択することが大切です。

 

また、自社で役員車の運行管理業務が行えるノウハウがないという企業様でもご安心ください。
当社は運転手の雇用から育成、労務管理まですべてお任せいただけますので、すぐにでも安心できる役員車の運行管理をご提供できます。

また、昨今のコロナウイルス等の感染リスクなどの回避を目的に、専属の役員運転手をご利用される企業様も増えてきておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

関連記事

役員運転手も36協定の締結は必要?

役員運転手も36協定の締結は必要?

役員運転手を雇用する場合に考慮しなければいけないのは、労働基準法に基づく36協定の締結です。仕事中の待機時間も長いことから、他の業種とは異なった対応が必要になり

役員運転手の雇用契約書に書くべき内容とは

役員運転手の雇用契約書に書くべき内容とは

役員運転手を雇用して業務に従事してもらうためには雇用契約書を締結することが必要です。また、役員運転手は業務委託によって確保することも多くあります。 ここでは雇用